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【英検1級のすごさってどう?】解説してみた(大学受験)

ジェシカ
英検1級ってどのくらいすごいの?どんなメリットがあるのか教えて!
最も難しい英語の資格試験と言われる英検1級。実際どのくらいすごいのか見てみよう!
KAZ

こんにちは、KAZ(@kaz_lifesurf)です。

日本国内において最も有名かつ難しい英語の資格試験として知られる英検1級。

一体どのくらいすごい資格なのか気になっている方も多いのではないかと思います。

この記事では、留学なしかつ独学で英検1級に合格した僕の経験をもとにそのすごさについて解説しています。

まず先に結論となりますが、英検1級のすごさは以下の3つにまとめられると思います。

英検1級のすごさ

  • 合格率7~12%前後の難関試験
  • 通訳・翻訳など専門的な仕事に就ける
  • 何よりも圧倒的な自信が付く

上記については記事の方で触れていきますね。

この記事を読むことで英検1級のすごさについてよくわかるはずですよ。

それでは早速始めていきましょう。

英検1級のすごさ/近年の合格率

英検1級のすごさ/近年の合格率

まずは英検1級の近年の合格率について見てみます。

英検1級はTOEICと並ぶ英語の人気資格として知られていますが、実はその合格率については非常に低いです。

具体的な合格率については年度によって偏りがあるものの、平均して12%前後低い時は7%前後とかなり難易度が高い試験です。

英検1級の合格率は約12%と難易度が高い

その難易度の高さ、出題される単語のむずかしさなどから巷では「単語の試験」などと言われることもありますが、近年になってからCBTの採点方式に切り替わったことで単語、リーディング、リスニング、ライティング、面接と総合的な英語力が合格に必要な要素になりました。

並大抵な勉強量では太刀打ちできず、合格するためには半年から1年間もの間、本気で勉強に英検1級にコミットしないとパスすることが出来ないというのがリアルな学習事情と言えるでしょう。

英検1級に合格することで英語の4技能を高い水準で身に付けた証明にもなるので、ぜひ取得を目指して頑張っていきたいところですね。

英検1級のすごさ/TOEICとの比較

英検1級のすごさ/TOEICとの比較

ここからは英検1級とTOEICについて比較してみてみます。

英検1級とTOEICは問題構成上、まったく違う試験内容となっていますが、ともに有名な資格なだけに比較されることが多いです。

内容英検1級TOEIC L&R
単語ありあり
リーディングありあり
リスニングありあり
ライティングありなし
面接ありなし
開催団体日本英語検定協会Educational Testing Service(ETS)
受験料(税込み)11,800円7,810円

英検とTOEICの各階級とスコアを比較すると以下のようになります。

英検TOEICCEFR
C2
1級945点~C1
準1級785点~B2
2級550点~B1
準2級225点~A2
3級120点~A1

上記の通り、英検1級はTOEICでいうところの945点前後に相当し、ヨーロッパ言語共通参照枠CEFR(※)ではC1レベルに相当とかなりハイレベルなのがわかりますね。

英検準1級もしくはTOEIC700点以上を取得していればビジネスレベルと言われたりしますが、1級ともなるともはやバイリンガルと言ってもいいのではないかと思います。

※言語の枠や国境を越えて、外国語の運用能力を同一の基準で測ることが出来る国際標準

英検1級のすごさ/実際の英語力ってどう?(体感ベースで解説)

英検1級のすごさ/実際の英語力ってどう?(体感ベースで解説)

ここからは英検1級の実際の英語力はどうなのか、僕自身が体感として感じていることをまとめてみたいと思います。

①英字新聞や洋書をほぼ辞書なしでスラスラ読める

まず1つ目となりますが、英字新聞や洋書をほぼ辞書なしでスラスラ読めることです。

英検1級は普段あまり見かけることがない単語が多く出題されるので、巷では「単語の試験」なんて言われることがありますが、実は英字新聞や洋書を読んでいると出てくる単語ばかりです。

普段から活字に触れる機会がない人であれば無縁の存在かもしれませんが、英検1級の単語はThe New York TimeやNewsweekといったアメリカの新聞や雑誌には当たり前のように見かけるものばかりですし、ネイティブからするとむしろ日常的な単語なのかもしれません。

洋書が辞書なしでスラスラ読めるようになった

英検1級は10,000~15,000語もの単語を覚える必要があると言われてますが、同時に覚えれば覚えるほど自身が読める英文の幅が広がることになります。

僕自身が感じる範囲で言えば単語10,000語くらいを覚えれば大概の英字新聞や洋書はだいたい読めますし、15,000語を超えてくると知らない単語が出てくる頻度が一気に下がりました。

英検1級に合格するくらいの単語力があれば、英字新聞や洋書はもはや恐れる相手ではない、ということになりますね。

②海外ニュースやドラマは70~90%くらいわかる

そして2つ目となりますが、海外ニュースやドラマは70~90%くらいわかることです。

英語の勉強の一貫として海外ドラマやニュースを活用されている方は多いかと思いますが、英検1級に合格するくらいのリスニング力がある人であれば(もちろんジャンルによりますが)70~90%くらいは聞き取れるはずです。

僕自身、普段から様々な媒体を使ってリスニング学習に励んでいますが、字幕なしで洋画はまだまだむずかしいにしても、「The OC」のようなハイスクールものの海外ドラマやCNNニュースくらいの英語であれば80~90%くらいはわかります。

海外ドラマが字幕なしで楽しめるようになった

英検1級に合格したからリスニング力が高いとは言いませんが、間違いなく試験で問われる幅広い単語やイディオムを覚えたことで、聞き取れる英語の範囲が広がったのは確かです。

特に海外ドラマであればイディオムや熟語のような口語的な表現が多く登場しますので、英検1級のリスニングパートで出題されるような表現に普段から慣れておくことでリスニング力は確実にアップさせることが出来ると思いますね。

③社会問題についてディスカッションできる

そして3つ目となりますが、社会問題についてディスカッションできることです。

英検1級の二次試験では社会的な問題についてトピックを与えられ、制限時間内にスピーチを行った後に面接官とディスカッションするパートが用意されています。

留学もせずに独学で勉強していると鬼門と言えるパートではあるのですが、少なくとも英検1級に合格できるくらいの実力がある人であれば、時事的な様々なトピックについて討論できるだけの語彙力と表現力が備わっているはずです。

どんなトピックでも恐れずに発言できるようにになった

僕自身、英検1級の勉強を始めたころは英語は挨拶レベルを除いてほぼ話せませんでしたが、オンライン英会話を活用して毎日レッスンを受け続けることで一気に上達しました。

今では英字新聞を題材にオンライン英会話で講師とディスカッションしたり、本業の仕事では社会的なトレンドや業界についてビジネスレベルでネイティブと討論できるくらいのレベルまでになっています。

まだまだ間違えることは多いのですが、英検1級の勉強を通して幅広い語彙を身に付けたことで、様々なトピックについてディスカッションできるだけの英語力の下地は身に付いたなと思っています。

英検1級のすごさ/デメリット

英検1級のすごさ/デメリット

ここからは英検1級を取得するデメリットについて見ていきましょう。

①勉強がただひたすらシンドイ

まず1つ目のデメリットとなりますが、英検1級は勉強がただひたすらシンドイことです。

すでに英検1級の勉強をされている方であればよくお分かりかと思いますが、合格するためにはとにかく大量の単語を覚える必要があります。

英検準1級ですら7,000~9,000語もの単語が出題されますが、1級になるとそれ以上の10,000~15,000語もの単語を覚える必要が出てくるので、本当に泣きが入ります(泣)。

英検1級の勉強は本当にキツイ

もともと単語を覚えるのが好きな方であれば英検1級は非常に楽しい受験経験になりえるのですが、実際は多くの人が苦手とする部分なのではないかと思います。

また、長文問題に関してもアカデミックで堅苦しい大量の英文を読む必要がありますし、また文中で使われている単語もレベルが高いので、そもそも語彙力強化と同時進行で対策を行う必要があります。

単語を覚えるのがキツイ、英文を読むのもキツイ、となると実質的に八方ふさがりになってしまうので、勉強するモチベーションが下がってしまうんですよね;^^

②労働市場価値ではTOEICに負ける(泣)

そして2つ目のデメリットとなりますが、英検1級は労働市場価値ではTOEICに負けてしまうことです。

これは1つの残念な事実ではあるのですが、英検1級はたとえ苦労の末に取得したとしてもTOEICほど知名度がある資格試験ではないだけに、労働市場ではどうしても負けてしまうのです。

僕自身、これまで色々な転職エージェントに登録して営業担当者や企業側の面接官と会話した際、「TOEICは知っているが英検1級は知らない」という人が意外に多かったです;^^

転職時はTOEICの方が評価されやすい

もちろん英検自体は日本古来からある非常に有名な資格試験ですので日本人であれば知らない人はないないのですが、英検1級の本当の真の価値、合格するのがどれだけむずかしいのかを理解している人が非常に少ないのです。

実際はわかる人であればわかる資格試験なのですが、やはりTOEICの方が圧倒的に知名度が高いだけに、持っていた方がお得な資格試験としては英検1級はどうしても負けてしまうと言わざるを得ません。

英検1級のすごさ/メリット

英検1級のすごさ/メリット

ここからは英検1級を取得するメリットについて見ていきましょう。

①合格後は自己肯定感が劇的に高まる

まず1つ目のメリットとなりますが、英検1級は合格後は自己肯定感が劇的に高まることです。

英検1級は合格率7~10%前後という非常に難易度が高い試験です。そんな難関試験に合格したからには自己肯定感が高まるのは言うまでもありません。

僕の場合、留学にも予備校にも行かず、大学で特別な英語の授業を受けることもなく(というか、そもそも高卒ですw)、社会人になってから本格的に英語の勉強を初めて独学で合格しました。

英検1級に合格すると自己肯定感が一気に高まる

平日は朝5時起きで毎日英字新聞を読んだり音読をしたり、土日祝日返上で終日部屋に閉じこもって勉強したり、今考えるとかなりクレイジーですが、あきらめずにチャレンジし続けたことで最後には合格通知を受け取ることが出来ました。

何度も不合格通知を受け取るものの、最後までやり切った自分自身に対する自己肯定感は実際に合格を手に入れることで劇的に高まり、そして何よりも大きな自信が付きました。

大きな自信を手に入れたことで、他の新しいことにも恐れずにチャレンジできるマインドセットを手に入れることが出来たのは、英検1級に合格できたおかげだと思っています。

②持っている人自体がレア!周りに自慢できる

そして2つ目のメリットとなりますが、英検1級は持っている人自体がレアなだけに周りに自慢できることでしょう。

英検1級は合格する人が少ないだけに持っている人自体が少ないです。TOEICで900点以上を持っていても英検1級は持っていない、という人が多いのはそれが理由だったりします。

日本人であれば英検は知らない人がいないくらい有名な資格試験ですが、実際に英検1級に合格するような人が身近にいないがために、その希少性はますます増すのだと思います。

英検1級を取ると周りからも評価される

ちなみに僕の場合、英検1級に合格した時は家族と親戚含めて総出でお祝いのパーティが開かれました(笑)。当時の同僚や上司にも「すごいな!うちの社員で持っているのは君だけだよ!」とかなり持ち上げられたのを覚えています。

TOEICに比べてマイナーな資格試験ではありますが、その難易度の高さゆえに英検の1級の価値をわかる人に与える印象はかなり大きいと思いますね。

③英語の専門職に就きたい時に有利

そして3つ目のメリットとなりますが、英検1級は英語の専門職に就きたい時に有利であることです。

英検1級は非常に難易度が高いので、保有していることを雇用条件として求人情報に掲載している企業そのものが少ないですが、英語を専門にした仕事に就きたい方であれば要チェックの内容と言えます。

求人情報専門の検索エンジンIndeedで「英検1級」を条件で検索してみると東京では496件のヒットがあり、英語講師、英語コーチ、翻訳、通訳など、かなり専門的な求人ばかりなのがわかります。

英語を使うプロフェッショナルとして活躍できる

中には外資系の金融機関やIT企業のマネージャー職で歓迎スキルとして英検1級を掲載しているものもあり、高度なスキルが要求される異業種への転職チャンスもあることがわかります。

僕自身も転職エージェントやIndeedに掲載している経歴書に英検1級を追加した日以降、「KAZ様の素晴らしい英語力が目に留まり、ご連絡させていただきました。」のようなメールがよく届くようになりました(笑)。

上記のように、英検1級はTOEICに比べてもマイナー資格ではあるものの、通訳や翻訳など英語を専門職とする業界ではかなり高く評価されていることがわかります。

英検1級のすごさ/こんな人に取得がおすすめ

英検1級のすごさ/こんな人に取得がおすすめ

ここからは英検1級の取得をおすすめ出来る方について見ていきます。

①通訳や翻訳などの仕事に就きたい方

まず1つ目となりますが、通訳や翻訳などの仕事に就きたい方です。

英検1級は通訳や翻訳など英語を専門とした職業とした仕事に就く際、実は登竜門とされている資格試験です。

通訳や翻訳の業界では「英検1級に合格してスタートに立てる」なんて言われることもあり、本当の語学のプロフェッショナルを目指したい方であれば確実に取得しておきたい資格でもあります。

英検1級は通訳になるための登竜門の資格

実際は英検1級に合格せずとも通訳や翻訳の仕事をすることは出来るかと思いますが、会社員であれば年収600万以上、またフリーランスで自身の裁量でどんどん仕事していきたい方であれば、ほぼ必須の資格と言えるかと思います。

いずれにせよ、英検1級は英語を専門としている業界でプロとして働きたいのであれば取得は必須の資格と言えますし、その上で自分自身の持ち味をどう高めていけるかに掛かっているとも言えるでしょう。

②英語を教える仕事に就きたい方

そして2つ目となりますが、英語を教える仕事に就きたい方です。

英語を教える仕事と言うと、以前であれば予備校の講師や英会話講師が一般的でしたが、近年では英語コーチングサービスのコンサルタントなど新しい職業が登場しています。

英語コーチングサービスとは英語の学習内容のカリキュラムの作成やスケジューリング管理を一括してコンサルタントに行ってもらうことで、継続して学習を続けられる環境を作ることでゴールを達成するサービスです。

英語を教える仕事のチャンスが広がる

単に英語を教えるのではなく、受講生に寄り添ってモチベーションを高める一種のヒューマンスキルが必要になるので、英語力のみならず対人コミュニケーション能力にも長けている必要があります。

コロナの影響をきっかけに在宅ワークが一般的になり、英語を教える仕事も多様化したことで、英語コーチングサービスを始めとした新しい職業が生まれ、キャリアを広げるチャンスにもなったと言えますね。

③英語の世界を極めたい方

そして3つ目となりますが、英語の世界を極めたい方です。

実は意外にこれが多いのかなと思います。英検1級合格を目指すのは就職に役に立つとか実利面での理由ではなく、「そこに英検1級があるからだ」と挑戦し続けるパターンです。

僕も英検1級は転職や昇進で有利になるから取ったというよりも、単純に何回も落ち続けて悔しかったというのが強いです(笑)。

「ここまで来たらもう引き返せない」という背水の陣に近い心境ではあるのですが、このマインドを持つことで英検1級合格に大きく寄与したのは間違いないです。

英検1級はさらなる高みを目指す基盤となる

英検1級の勉強では非常にたくさんの単語や熟語を覚える必要があるので、今では洋書や英字新聞を辞書なしでスラスラ読めるのも、試験勉強から逃げずに頑張ってきたからだと思っています。

また、英検1級に合格するとTOEIC満点、国連英検特A級、IELTSなど、さらなる高みを目指せる英語力の地盤が整ったことを意味しているので、ただひたすら自身の英語道を究めたい方には取得はおすすめ出来ると言えるでしょう。

英検1級のすごさ/まとめ

英検1級のすごさ/まとめ

今回は英検1級のすごさについて僕の経験をもとにまとめてみました。

あらためて本記事の内容をおさらいしておきましょう。

英検1級のすごさ

  • 合格率7~10%前後の難関試験
  • 通訳・翻訳など専門的な仕事に就ける
  • 何よりも圧倒的な自信が付く

英検1級に合格することで得られる実利面でのメリットはTOEICに比べて小さいです。

しかし、英検1級は英語を勉強している人であれば誰もが最終目標として目指すことになる資格試験でもありますので、ぜひ国内最高峰の英語の資格試験合格を目指して頑張っていきたいところですね。

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